令和8年2月21日(土)にイオンモール須坂で「パラウェーブ広場」を開催しました。
イオンモール須坂では初の開催となります!
スポーツを通じて誰もが暮らしやすい共生社会の実現をめざす「パラウェーブ NAGANO プロジェクト」の一環として、商業施設などで気軽に参加できるイベントを実施する取り組みです。
県民の皆さんが日常の中でパラスポーツに触れ、楽しめる場を提供しています。
今回は、「車いすバスケットボール」「車いすカーリング」「パラアイスホッケー」の3つのパラスポーツ体験ブースに加え、視覚障がいのある方の誘導体験などを行うブース、さらに2028年に長野で開催される「信州やまなみ国スポ・全障スポ」を紹介するブースの、計5ブースを設置し体験会を実施しました。
なかでも「パラアイスホッケー」は、ミラノ・コルティナ2026パラリンピックの正式種目であり、日本代表が2大会ぶりに出場権を獲得したことで注目を集めています。今回は、同大会への出場が内定しているパラ学講師の新津和良さんと塩谷吉寛さんにも参加いただき、迫力ある体験が提供されました。
さらに、複数競技で夏冬合わせて5大会のパラリンピックに出場された加藤正さん、元パラアイスホッケー日本代表でバンクーバー大会銀メダリストの馬島誠さんにもご参加いただき、とても賑やかで特別感あふれる「パラウェーブ広場」となりました。
当日は、たくさんの方が各ブースでの体験を楽しんでくださり、会場は終日温かい雰囲気に包まれていました。ここからは、それぞれのブースの様子や、当日の体験の模様をご紹介していきます。

イオンモール須坂で初開催!
競技用車いすに乗り、リングに向かってシュートを打つ体験を提供しました。初めて競技用車いすに触れる方が多く、軽さや操作性に驚きながら楽しそうに動き回る姿が印象的でした。
いざシュートに挑戦すると、踏ん張れない状態でボールを放つ難しさに多くの方が苦戦していましたが、その分、競技の奥深さや選手の技術の高さを実感されている様子でした。また、加藤さんから参加者に直接アドバイスをいただき、シュートのコツを教わった参加者の表情が一気に明るくなるなど、学びや気づきのある体験となりました。

競技用の車いすに乗りながらシュートを体験
「パラアイスホッケー」のブースでは、競技用のそりである「スレッジ」に乗り、スティックを使ってゴールを狙う体験を提供しました。
バランスのとれないスレッジのうえで、長いスティックを両手で操りながらゴールを狙うことは至難の業。最初はバランスの取り方に戸惑う参加者が多かったものの、日本代表としてミラノ・コルティナ2026パラリンピック出場を内定された新津さん、塩谷さんから、実際のプレーに基づくコツを直接教えていただいたり、元日本代表の馬島さんの迫力ある解説に盛り上げられたりと、たくさんの方が楽しんでいました。
「アイススレッジホッケー」という別名を聞けば、1998長野パラリンピックを思い出す方も多いのではないでしょうか。国内における競技の普及も、1998年の長野大会が大きな契機となっています。今後も、こうした体験の場を通じて競技そのものの魅力や選手たちの挑戦を多くの方に知っていただき、長野県ゆかりのパラスポーツを次の世代へとつなげていけるよう取り組んでいきたいと感じました。

スレッジに乗りながら的を狙います
「車いすカーリング」のブースでは、専用スティックを使ってストーンを押し出し、的の中心を狙う体験を行いました。見た目は静かな競技ですが、実際にやってみると力加減や方向の調整が意外と難しく、苦戦している参加者も多く見られました。
それでも、ストーンがゆっくり進んで的に近づくにつれて歓声が上がり、子どもから大人まで夢中になって挑戦する姿が見られました。
車いすカーリングはミラノ・コルティナ2026パラリンピックに日本代表(混合ダブルス)が出場する競技でもあります。パラアイスホッケーと同様に、体験を通して「これがパラリンピックの競技なんだ」と興味をもたれる方も多くいました。

専用のスティックを使い、的を狙ってストーンを滑らせます
こちらのブースでは、アイマスクをして「見えない」状態で点字ブロック歩行したり、視覚障がい者を誘導する体験などを行いました。
実際に周りが見えない状態で歩くと、ブロックの突起だけを頼りに方向を感じ取る難しさや怖さがあります。
誘導用ブロック(線状)と警告用ブロック(点状)の違いを知ることで、普段何気なく目にしている点字ブロックの大切な役割を理解することができたのではないかと思います。
「今まで以上に気をつけて歩道を見てみよう」といった感想も聞かれました。日常の中にある配慮の大切さを実感できる、気づきの多い体験となりました。

足の裏の感覚を研ぎ澄ましながら点字ブロックの上を歩いてみます

誰にでも伝わりやすい「やさしいことば」への言い換えをするワークにも挑戦
こちらのブースでは、2028年に長野県で開催される国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会について、知ってもらうために、国スポ競技のVR体験や、アルクマの記念缶バッジづくりをしていただきました。
今回のような体験イベントは、2028年に開催される大会に向けて、県民の皆さんにパラスポーツの魅力を知っていただく大切な一歩でもあります。体験を通じて生まれた「楽しい」「応援したい」という気持ちを、2028年の大会にもつなげていけるよう、運営側としても引き続き身近で参加しやすい機会づくりに取り組んでいきたいと感じています。

VR体験により選手の視点を楽しんでもらいました

大会マスコットであるアルクマの記念缶バッチがつくれます
車いすユーザー向けのコーディネート展示や、共生社会に関するPOP展示などを行い、館内全体でメッセージを発信しました。
日常の中で「共生社会」についてふと立ち止まって思い出す、そんなきっかけになっていたらうれしく思います。

スポーツデポ様による車いすユーザー向けコーディネートの展示

パラリンピックに出場する選手に向けたたくさんの応援メッセージが集まりました

(左)塩谷 吉寛さん (右)新津 和良さん
企業の皆さまからの温かいご支援が、県民の皆さんにパラスポーツを身近に感じていただく機会づくりにつながっています。
ご協力いただいた日本生命保険相互会社様に、心より感謝申し上げます。
今回の体験会では、親子連れを中心に幅広い年代の皆さまにご参加いただき、パラスポーツに直接触れていただく貴重な機会となりました。競技用具に触れたり、実際の動きを体験したりする中で、参加者の皆さまからは「知らない競技を初めて体験できて楽しかった」「普段とは違う感覚で身体を動かすことの面白さに気づいた」といった声が多く寄せられました。
また、会場をご提供いただきましたイオンリテール様、イオンモール須坂様には、地域の皆さまとつながりながら活動できる場を提供いただいたことに、心より感謝申し上げます。
当日はのべ946名もの方々にご参加いただき、パラスポーツの魅力や多様性、そして互いを理解し支え合う意識の大切さをお伝えすることができました。体験してくださった方々が、今日の経験をきっかけにパラスポーツへの関心を深めたり、互いを尊重し合う姿勢につなげていただければ幸いです。
パラウェーブNAGANOでは、今後もこうした体験の場を継続的に提供し、パラスポーツを通して、誰もが認め合い、支え合う共生社会の実現に向けて取り組んでまいります。


「加藤さんの講座を受け、今日のイベントを知りました。車いすに乗ったのははじめて。車いすバスケがいちばんたのしかった!」(小学3年生)