ボッチャ競技大会「パラウェーブNAGANOカップ2024」南信大会レポート

ボッチャ競技大会「パラウェーブNAGANOカップ2024」南信大会レポート
はじめに

最後の地区大会は、佐久市武道館から駒ヶ根市の泰成スポーツフロアーに会場を移します。前日から泊まり込みで準備を行ったスタッフも、しっかり名物のソースカツ丼をごちそうになりました。
前日は夕方から冷え込み、白馬では着雪しているとのことでしたが、ここ駒ヶ根市でも雪がちらほら舞いました。大会当日は快晴ですが11月最後の日。さすがに寒く、早めに館内4台のジェットヒーターをフル稼働し、皆さんを少しでも温かい状態でお迎えします。

本日は、下は8歳から上は84歳までの計102名、24チームの参加です。

今回のレポートでは、パラウェーブNAGANOカップで代表的なチームに焦点をあて、追っていきます。

8時20分 審判員受付

8時20分から審判員受付の開始です。
県内の高速道路では、いたるところで工事による車線規制を行っており、さらに北信や東信からも遠いため、審判員の皆さんが、時間に集まっていただけるか心配しましたが、早めに参集していただきました。
いつもありがとうございます。

8時50分 選手受付

 南信地域は、諏訪から下伊那まで南北に長く、本カップの会場も、令和4年度から茅野市、伊那市、駒ヶ根市と少しずつ南に移動しております。参加者の皆さん、集合時間に遅れないようにと各地から余裕を持って集まっていただきました。寒い中、ロビーに選手のみなさんが集まってきたため、10分ほど受付時間を前倒ししました。

申込みいただいた24チーム、予定時間より早く受付完了です。

9時30分 キャプテンミーティング

キャプテンミーティングでは、競技の進め方や会場のルールについてチーム代表の方に説明します。
本日のボッチャコートは6面であり、観客席からも競技状況は一目で見渡せます。コンパクトでありながら、必要な設備はすべて揃(そろ)っている。主催者として、スムーズな競技運営には理想的な施設です。

9時45分 開会式

主催者から毎回留意事項を説明し、競技に入ります。
大袈裟(おおげさ)なようですが、どの顔もこれから大好きなボッチャを楽しめる喜びで溢(あふ)れています。

10時 予選リーグ 競技開始

 いよいよ予選リーグ開始です。

初めに、毎回参加いただいている「アウト・ドア・チーム」の紹介です。
代表の長井昭二さんは、障がい者の相談支援に長らく携わった経験から、障がいのある方が、外に出て好きな余暇(よか)を楽しむことで、社会と関わる必要性を感じ、「アウト・ドア」を立ち上げたとのこと。普段の活動でも「ボッチャ」を愛し、本日は、仲間とボランティアの方で、3チームも編成し参加いただきました。
このように、パラウェーブNAGANOカップでは障がい者のグループや施設などが母体となって参加するケースが多いのが特徴です。
参加している皆さん、色々なチームと交流のできましたでしょうか。今日はいっぱい楽しんでください。

 次に「王滝村役場新人・古参チーム」の紹介です。
御嶽山のふもとにある自然いっぱいの王滝村から、毎年この大会に参加いただいています。個人的なことで恐縮ですが、15年前に1年間だけ王滝村役場に出向させていただきました。今でもとても思い入れのある場所です。
このように本カップでは、役場、スポーツ指導員などが主体となって参加するケースが多いのも特徴です。
大会に参加いただいている皆さん、ここでの競技運営を参考に、ぜひ皆さまが主体となって、地域に戻りボッチャを広めてください。

また、令和5年2月、長野県では市(5セット)と町村(3セット)に「ボッチャ用具」を配布し、広く県民に向け貸出事業を行っています。ぜひ、お住まいの市町村の障がい者スポーツ担当の部局にお問合せください。

12時 予選リーグ競技結果発表
 競技結果発表です。リーグ戦内で1位のチームは自動的に県大会出場ですが、地区大会のチャンピオンを決定するため、さらに6チームでトーナメントを行います。次にリーグ戦2位の6チームでトーナメントを行い、優勝チームのみ県大会への出場権が得られます。その他のチームは交流戦に出場することになります。
12時25分 決勝トーナメント・県大会進出決定トーナメント・交流戦 競技開始
 熱戦が繰り広げられる各トーナメント戦の裏では、惜しくもトーナメントに進出できなかったチーム同士で、交流戦を行っていただいております。この交流戦こそが、パラウェーブNAGANOカップの原点です。最後までボッチャを通じた交流を楽しんでいただければ幸いです。
13時30分 決勝戦

 第1コートでは、南信地区のチャンピオンを決める「大町南小ボッチャーズ」と「バッドガイズ」の対戦です。

大町南小では2年前から「ボッチャ」に取り組み、週3回1時間ほど練習しているとのこと。中信大会の日程が合わず、この南信大会に照準を合わせてきました。このように小学校単位で本カップ戦に参加いただけるチームがとても多くなってきています。
また、パラウェーブNAGANOプロジェクトでは、このボッチャカップの他に、県内の小学校を対象に競技用車いすを使った体験型授業の「パラ学」なども展開しております。大町南小学校では、いち早くこの「パラ学」を取り入れ、さらに、運動会に競技用車いすを使った種目への取組も先進的に行っていただいております。

 決勝に戻ります。試合は、第1エンド第2エンド、それぞれ2点ずつ獲得し、トータル2-2。決勝は中信大会に引続きタイブレイクに持ち込まれました。
多くのギャラリーが熱い視線を送る中、先行する「大町南小ボッチャーズ」の1投が、ジャックボールの影を隠すようにベタベタに付くミラクルショット。「バッドガイズ」も起死回生(きしかいせい)のショットを狙いますが、欲しくもジャックボールをすり抜け、「大町南小ボッチャーズ」が勝利を収めました。
 惜しくも2位でしたが、「バッドガイズ」もとても印象に残るチームでした。
会場全体が「大町南小ボッチャーズ」への声援にかたむく中、すばらしいショットを連発してくれました。
また、表彰式での「ボッチャ」にかける純粋でひたむきな姿勢は、会場の皆さんの心を奪っていきました。
おわりに

 南信大会は、素晴らしい施設の中、素晴らしいチームが、素晴らしい試合を見せてくれました。これで、地区大会がすべて終了します。
県大会には出場するしないに関わらず、参加した方は地域にもどり、さらに「ボッチャ」の輪を広げてください。
スポーツを通じた共生社会づくり、地域づくりの理想を目指し、「パラウェーブNAGANOプロジェクト」は、皆さんの力をいただきながら、さらに加速させていただきます。

最後に、温かく公正なジャッジをしていただいた審判の皆さん、会場をお貸しいただいた駒ヶ根市様、本当にありがとうございました。
令和6年度パラウェーブNAGANOカップは、いよいよ最終決戦。12月14日(土)、武道館で県大会を開催します。

【県大会出場チーム】

決勝トーナメント進出6チームと県大会進出決定トーナメント1位の計7チーム

「大町南小ボッチャーズ」「バットガイズ」「伊那市スポーツ推進委員会」「神子柴の花」「ブッチーズ」「しっぽ同好会」「飯島LPC」

南信大会の結果はこちらから

南信大会予選リーグ
南信大会トーナメント
【本大会は、スポーツ振興くじ助成金を受けて開催されています】