長野県と連携協定を結んでいる日本財団パラスポーツサポートセンター(パラサポ)が提供する「あすチャレ!」プログラムが、県内の小学校で実施されました!
パラウェーブNAGANOにおける教育プログラム「パラ学」では、県オリジナルコンテンツの「車いすボールチャレンジ」や「ブラインドフットボールチャレンジ」だけでなく、この「あすチャレ!」も推奨プログラムと位置付けています。
この内、小学校高学年〜高校生向けの「あすチャレ!ジュニアアカデミー」(対面版)の様子をレポートします。
この日「あすチャレ!ジュニアアカデミー」が行われたのは大町市立大町南小学校。
大町南小はパラスポーツ教育の活用に力を入れており、県やパラサポと連携したインクルーシブ運動会の実施やボッチャ大会への参加をしています。
今回は3,4年生75名が学年全体の授業として参加しました。

始まる前の様子
講師は”ブッキー”こと伊吹 祐輔さん。
前半では「知る」をテーマに講義形式で進められます。
冒頭に自己紹介があり、乳児期の病気、車いすバスケットボールとの出会い、アメリカ留学等の経験を通じた”ブッキー”の考え方の変化について語られます。
特に車いすバスケットボールとの出会いでは、それまで関係ないことにまで「車いすで生活していること」を言い訳に諦めていたのが、「車いすでもみんなと同じようになりたい」考えに変わったといいます。

講師のブッキー
自己紹介の後は、車いす生活に対する理解を深めます。
「階段の上り降り」のテーマでは実際に先生がブッキーを車いすごと持ち上げて運んでみるなど、「見る」ことでも子どもたちへの知識定着を促します。
ブッキーからは「車いすを持てないとしても、周りの大人を呼んでくる行動だけでも力になれる」とコメントがあり「社会の障がいはみんなの工夫でなくせる」というメッセージが伝えられました。

先生4人でブッキーを運んでみます
「知る」の後は「考える」時間。
ブッキーから「車いすに乗っている人と一緒に楽しめるおにごっこ」のルールを考えるというお題が出されます。
今回は、パラサポから長野県に贈呈された「パラサポ!ミライ」という校庭でも体育館でも走ることができるスポーツ・アクティビティ用車いすが用意され、ブッキー以外の参加者も車いすに乗れるという選択肢が増えます。

パラサポ!ミライ
子どもたちはグループでルールを考えます。

みんなで真剣に考えます
休憩を挟んで「体験する」時間になります。
グループごと、考えたルールを発表して実際にブッキーとおにごっこをやってみます。
鬼以外は車いすで逃げて鬼は歩き限定や、いわゆる「ケイドロ」のルールを採用する等、様々なアイデアが出されました。

鬼は歩きのルールのグループ

ブッキーも一緒に楽しみます
体験の時間の最後にはブッキーも先生も含めて全員で、体育館のフロアに引かれた線上しか動けない「ラインおに」をして楽しみました。

ラインおに
最後のまとめの時間では、今日学んだことをすぐに行動に移せるように「あすチャレ!宣言」を考え、発表を行います。
発表した子どもたちからは「週末の大会の運営を頑張りたい」「そろばんの級を頑張って取りたい」「苦手なものを少なくしたい」等、前向きな言葉が聞かれました。
質問コーナーではすっかりブッキーと仲良くなった子どもたちから、歩けなくなった理由や好きな野球選手など、”友達”としての質問が飛び交っていたのが印象的でした。

専用の用紙に全員が書き込みます

記念撮影

ハイタッチしてお別れ
あすチャレ!ジュニアアカデミーはオンライン授業も実施しており、学校の都合やニーズに幅広く対応しています。また、学校の準備の負担が少なく実施できる点も魅力です。
今年度、長野県では「あすチャレ!ジュニアアカデミー」を実施する県内の学校を募集しています。この機会に是非お申し込みください!!(学校の費用負担はありません。※通常3万円/回)
お申し込み方法等の詳細については、長野県スポーツ振興課(TEL:026-235-7108 Mail:parawave@pref.nagano.lg.jp)までお問い合わせください。